老後資金作り

子供の教育資金、マイホームやマイカー取得、海外旅行などは、まとまったお金を貯める必要があります。
その中でも最大のお金は「老後資金」なので、ここでは老後資金作りを中心にご案内します。

名称 メリット デメリット
公的年金・国民年金 掛け金は所得に含まれず、障害にも死亡にも対応 国民年金給付額(779,300円)が少ない
公的年金・被用者年金 掛け金は所得に含まれず、障害にも死亡にも対応:自己負担は半分で国民年金へも自動的に加入 負担大(年収の9.15%)
個人型確定拠出年金(iDeCo) 掛け金は所得に含まれず、運用中の利益も非課税 原則60歳まで引出不可
積立(つみたて)NISA 低コストの投資信託等を毎月購入し、購入年から20年間、利益は非課税で換金も可能 税引き後の余裕資金による運用
変額保険 商品内容によるが、保険としての保障機能を持ちながら長期運用による成果で老後資金を確保 最初の約10年間は積立金が減額される

公的年金(国民年金)・被用者年金(厚生年金保険など)

私は厚生労働省や年金事務所には全く関係在りません。
しかしFPとして冷静に見ると老後資金作りで最も良い制度が公的年金・被用者年金なので、公的年金を不払いをすることが「損」であることをお知らせしたいだけです。そのため第1号被保険者などの用語や詳細な区分などを使用して公的年金制度を正確にお知らせする内容にはしていません。

更に言えば、20歳以上の学生で金が無いから国民年金を無視するのか?
学生納付特例制度を申請して(親の所得は無関係)保険料は後から追納するのか?

この場合、どちらも払っていないことは同じです。
例えばスノボで大怪我をして障害が残った場合、無視した人には何らの保障はありませんが、申請をした人は障害年金が受給できます。(障害等級に該当することが前提ですが。)
この障害というのは身体的な怪我だけでなく、糖尿病が悪化して透析を受けるような場合や、うつ病なのの精神疾患でも障害等級に該当することで受給できます。

  • 「国民年金を積立てても将来貰えるか分からない?」などという誤った認識が広がっていますが、貰えると考える方が合理的です。

    国民年金は「社会保険方式」で運営されており「一定期間の保険料拠出を受給要件とし、保険料を主要財源として年金給付を行う方式」で、自らが保険料を支払い、その見返りに年金給付を受けるため、基本的には積立てた分だけ年金が受けられることになります。

    次に問題となっている世代間扶養ですが、日本の人口は急激に減少しており3年後の2020年には現役世代2人が高齢者世代を支える状況となり、受給額の減少は避けられない見通しです。

    しかし半分は税金で負担しているのですから、前述の通り貰えると考える方が合理的です。

    実際に定年近い方のFP相談では正しい年金額を知ることが老後資金計画の初歩であり、欠かすことはできません。

  • 給与明細を見ると厚生年金保険料が高いので悲しくなるのですが(私個人の意見です)2017年度で 18.3%:これを労使折半しますから自己負担は9 .15%:給与の1割近くを支払うのですから大変な負担です。

    しかし強制的に積み立てることにより老後の年金が確保できるということでもあり、これのお陰で何とか老後の生活を維持しているという人も多いのです。(2015年度で65歳以上の所帯では公的年金・恩給が収入の 67.5% を占めています)

    また国民年金の保険料(月額16,490円:2017年度)も含んでおり、実は年収の低い方には大変お得な制度でもあります。(これにつきましては、個別相談などでご説明します。)

個人型確定拠出年金(iDeCo)

企業年金や退職一時金が充実している場合には個人型確定拠出年金までは必要ないかもしれませんが、そのような制度が無い場合には必須の制度です。
私も退職金が無い企業へ転職した時に始めましたが、約200万円の積立が350万円になりましたので、70万円(公的年金非課税枠)×5年で受取っています。

  • 掛金が全額所得控除となります。

    積立時の節税効果(年収が高いほど税率が高いので節税効果も高くなります。)・・・・NISA等はこれらの税金を支払った後のお金を運用します。

    仮に給与所得=年収500万円の人が毎月2万円を積み立てたとします。(年間24万円)

    この年収500万円ですが500万円全部が課税されることはありません。

    最初に給与所得控除があります→ 500万円×20%+54万円=154万円 ←この金額が500万円から差し引かれます。

    更に、基礎控除として本人分が38万円、配偶者がいる場合で年収103万円未満であれば38万円が500万円から差し引かれ、その他生命保険料控除や社会保険料控除などを差し引いた残りが「課税所得」となります。(正確な金額につきましては税理士へ確認するか、税務署へお問い合わせ下さい)

    課税所得が約270万円となりますので、年間24万円の積立の場合は48,000円の節税効果(概算)となります。

  • 運用益が非課税になります。

    定年退職するまでの長期間に渡って、複利効果を得ることができますので、私の経験のように大きな運用益を得ることも可能になります。

  • 受け取る時にも税制優遇があります。

    一時金で受取る場合には退職所得控除の対象となり、年金で受取る場合には公的年金控除の対象となります。

  • デメリット:原則として60歳まで受取れない(解約できない)ので、どうしても資金が必要な場合には役立ちません。

積立NISA

  • 利益にかかる税金が非課税となります。

    毎年上限40万円まで積立可能で、20年間継続できます。

    40万円×20年=800万円では、老後資金としては全く足らないとも言えますが、運用益が非課税なので複利効果を得ることができ、仮に3%で運用できた場合には、10,748,000円となります。

  • 何時でも解約可能:せっかくの積立ですから解約したくありませんが、必要な時には何時でも解約できるのは有難いです。

  • 積立NISAかNISAか、どちらか一つの選択です。同一年に2つ同時にはできません。(今年はNISA,来年は積立NISAは可能です)

生命保険の個人年金

金利が低いので、お勧めしません。

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