60歳以上で働く時に厚生年金へ加入することについて

60歳定年(65歳まで再雇用有り)制度を採用している会社の方からFP相談を受けました。

一般的には次の3つが想定されますが、この方は3番目に該当します。
1.もう仕事はしない。妻もパートで働いているので節約すれば生活はできると思う。(暇な時間をどうするのか?)
2.再雇用を延長して65歳まで働く。
3.小さな会社であるが社長に誘われているので、転職して70歳くらいまで働く
(理由は子供がまだ小さく学費が必要なため)

1のもう仕事はしないという選択肢も魅力的に見えますが、実際には生活が苦しくなるので多くの方が働いています。
(2016年度=60~64歳で6割強)
ここで問題なのは、折角働いているのに、厚生年金への加入率が3割強であること。

これだと将来の年金額は増えません。
少子高齢化の影響で年金額が減少することは明らかなので、先ずは年金額を増やすことが大事です。相談を受けた方は小さな会社へ転職されるのですが、従来の収入よりは多少増え、厚生年金へも加入することを確認済です。

なを老齢基礎年金は60歳で打ち切りですから厚生年金を継続しても加入月数を増やすことはできません。
老齢基礎年金は定額制です。満期は480(40年)月で、加入期間で年金額が変わります。

老齢厚生年金は平均年収と加入期間で年金額が変動します。
仮に23歳で就職し60歳の誕生日定年までの平均年収が500万円(加入期間38年)の方であれば、老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計額は約177万円(65歳から受領)となります。
また60~65歳誕生日定年まで年収300万円で厚生年金に加入して働いた場合であれば、老齢厚生年金が12万円強増えて約189万円となります。)
相談者の場合は、70歳誕生日まで働く予定なので約21万円増え、198万円となります。(相談者は年収を維持されるのですが、ここでは一般的な収入で計算しています
勿論年金だけでは生活できませんから、別途、老後資金は貯める必要がありますが、ここでは年金額の増額についてのみお伝えします。

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